12/15(水) 晴れ

羊をめぐる冒険」の下巻が図書館に届いたので、それを取りに行くために朝の脚本作業は、家の最寄りの駅近くのスタバでやる。いま、村上春樹を出版された順に読むひとりプロジェクトをやっている。最初の「風の歌を聴け」も「1973年のピンボール」も面白かったけど、「羊をめぐる冒険」がここへきてグンと面白くなってきた。村上春樹自身も、エッセイで最初の2冊は感覚的に書いていて、それからは骨のある(という表現だったかは忘れたけど)本を書きたいと思ったというようなことを書いていたから、ここいらから彼の中でも何かが変化したのかもしれない。

どう面白いかというと、この次はどうなるんだろう?という謎がある。ミステリーに似た面白さ。謎の羊を探すという緩い謎ではあるんだけど、その背後にいる依頼者の男のマジ加減、そしてその謎に主人公の男の友だち・鼠が関わっていそうなこと、そういうのが何としても主人公に羊を見つけて!そしてどんな謎があるのか教えて!という気持ちにさせてくれる。そうか、主人公と全然関係ない謎より、何かしら彼に関わる謎の方がこっちは知りたくなるのかもしれない。これからどうなるんだろう、どんな謎が隠されてるんだろうっていうミステリーによるリードってやっぱり強い。そこにどんな謎が隠されてるかを考えるのがまた難関なんだろうけど。でもなにも、謎は事件や隠された真実のようなものである必要はないんだと思う。誰かのことを探求していくという謎もある。学生の時「ヴィヨンの妻」をそんな風に脚色して、面白く書けた。あれは謎を探求する行為自体が主人公に意味のある行為にできていたというのも、よかったんだと思う。あとたぶん、羊を探すという半分ふざけたみたいなゆるさもいいんだと思う。これが行方不明なったこどもを探すとかそういうマジな感じになってくると、このオフビートな良さはなくなってしまう。

書いたのは、歌には瞬が見えていてそのことに瞬が驚くところから、春太の呼び出しが渋滞するところまで。この日記を書き始めてから、自分は自分のことを悪く言いそうになるなということに気づいた。そういうこと書きそうになっては、消している。だから、書いていて頭の中でこれでいいのかなぁ面白いのかなぁという足引っ張る声が聞こえてきたけど、自分の癖なんだと思って一回まずは書こうと思うようにした。逆に言えばノリノリで書いたものもあとで削ったり直したりしてシャープになるんだから、ワクワクの方に向かって書くことが大事なんだ。

本を受け取ってから仕事へ。

昼ははっきりと麻婆豆腐を食べたくなったので、モリモリ食べる。askenでカロリー計算したら昼だけで1000kaclを超えていたので、夜は野菜だけにする。菜の花のオイル焼きと里芋の蒸したの。どっちもおいしかった。とくに里芋がねっとりしてて、最高。食べながら、「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」を途中まで観る。東出昌大の声が素敵。あと、考え的には敵対してるのに、議論しようとするのがすごい。ビールとワインを飲んでいたので、眠くなって22時にはお風呂にも入らないで寝る。