3/10(木) 晴れ

健康診断の日。出かける前に企画を仕上げて出かける。本当は脚本にも着手するはずだったけど、企画をまとめるのに思ったよりこだわってしまって時間がかかる。でも、昨日のことを考えると、こだわりたいと思えていること自体、嬉しいことだ。

健康診断に出かける途中、youtubeで小泉悠さんの記者クラブでの会見を聞く。ロシアやプーチンの真意に関して小泉さんが考えていることについて。核爆弾のことを考えたり、ロシアが日本にもトゲトゲし始めているのを聞くと、不安を通り越して恐ろしくなって、何も手につかなくなってしまう。遠い国の戦争を憂う気持ちが、急に自分の身に降りかかる恐怖に思えてくる。そこまで思って初めて、開戦を知ったときのウクライナの人たちがどれだけ恐かったか、思い至る。そんな状態だったので、専門家がどんな風に捉えているかを冷静に話してくれることは、恐怖を和らげてくれた。印象的だったのは、小泉さんの考えるプーチンの真意のこと。プーチンは、アメリカ一強主義的な世界の構造が嫌で、多極的な世界が良いと思っているのだと言う。だからウクライナの向こうに西側の国々を見据えていて、その力関係をなんとか変えたいと思っているのだと。プーチンがロシア一強主義になりたいと思っているのだとしたらそれは違うやろと思うけど、でも色々な国が多様に共存することを考えているのだとしたら、私はそれは確かにいつかはそうなるほうが良いんだろうなと思った。アメリカが一強だなんて実生活で感じたことはないけど、でももし、暗黙のルールや秩序でリーダーが決まっていて、そのリーダーの不文律に従っていないと居心地が悪い世界なんだとしたら(知らんけど)それはなんだか違うなぁと。今世界は多様性とか、すごくすごく言っているけど、もしかして今回の戦争の奥底にはそういう痛みみたいなものがあって、だとしたら違う形にせよいつかは何かこういうことが起きていたんじゃないかと思ってしまった。でもやっぱり、死にたくないって気持ちをダシに人を動かそうとするのは絶対にダメだ。どうなるんだろう、早く終わってほしい。

そんなことを考えながらの健康診断はなんかずっとぼうっとして終わった。私は以前乳房検診で再検査になったことがあって、なんでもなかったのだけど、今回も超音波検査に長い時間がかかって、やっぱり完全に何にもないわけじゃないんだなと思った。いつもC。今日は特に来る前に戦争の心配をたくさんしたから、胸がいつもより硬くなっている気がした。

今日はでもいろんな種類のことがあって、全体的に楽しい日だったなと、夜道を帰る時には思っていた。